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呼吸の過去問題

先週で呼吸器が終わりました。

さてさて、実力チェックです。


第53回OTPM1

換気障害の分類を図に示す。

閉塞性換気障害と拘束性換気障害の組合せで正しいのはどれか。


閉塞性換気障害はFEV1%<70%かつ%VC≧80%

拘束性換気障害は%VC<80%かつFEV1%≧70%

となります。

Aのエリアは縦軸のFEV1%≧70%で横軸の%VC<80%のため拘束性換気障害

Bのエリアは縦軸のFEV1%≧70%で横軸の%VC≧80%のため正常

Cのエリアは縦軸のFEV1%<70%で横軸の%VC<80%のため混合性換気障害

Dのエリアは縦軸のFEV1%<70%で横軸の%VC≧80%のため閉塞性換気障害

正解4


上記の言い方を変えると、

閉塞性換気障害は1秒率70%未満かつ%肺活量は80%以上

拘束性換気障害は%肺活量80%未満かつ1秒率は70%以上

となります。

Aのエリアは縦軸の1秒率は70%未満で横軸の%肺活量は80%以上のため拘束性換気障害

Bのエリアは縦軸の1秒率は70%以上で横軸の%肺活量は80%以上のため正常

Cのエリアは縦軸の1秒率は70%未満で横軸の%肺活量は80%未満のため混合性換気障害

Dのエリアは縦軸の1秒率は70%未満で横軸の%肺活量は80%以上のため閉塞性換気障害


第55回午前64

呼吸生理の説明で正しいのはどれか。

1. 呼吸中枢は視床下部にある。

2. 外肋間筋は安静呼吸の呼気筋として作用する。

3. 内呼吸とは肺胞と毛細血管との間のガス交換をいう。

4. 動脈血二酸化炭素分圧が上昇するとヘモグロビンから酸素が解離しやすくなる。

5. 頸動脈小体は動脈血酸素分圧よりも動脈血二酸化炭素分圧の変化を感知しやすい。


  1. 呼吸中枢は延髄にある

  2. 安静呼吸の呼気時は横隔膜の弛緩によって起こるため、活動する筋はないといわれている。

  3. 肺胞と毛細血管との間のガス交換を外呼吸という、内呼吸は毛細血管と細胞でのガス交換である。

  4. 酸素解離曲線の理解を問われている。酸素解離曲線の右方移動のメリットは酸素分圧を下げることなく、ヘモグロビンは酸素を解離して組織に届けることである。この右方移動が起きる条件として、熱産生による 動脈血二酸化炭素分圧の上昇、pH低下である。

  5. 末梢の化学受容体である頸動脈小体は動脈血酸素分圧の低下により換気ドライブをかける。

正解4


第54午前66

末梢組織への酸素供給を増やすのはどれか。

1. pH の低下

2. 体温の低下

3. PCO2 の低下

4. 赤血球数減少

5. ヘモグロビン濃度減少


55回の問題と同様である。

酸素解離曲線の理解を問われている。

酸素解離曲線の右方移動のメリットは酸素分圧を下げることなく、ヘモグロビンは酸素を解離して組織に届けることである。この右方移動が起きる条件として、熱産生による 動脈血二酸化炭素分圧の上昇、pH低下である。

正解1


第52回PTAM3

動脈血ガス分析の結果を表に示す。

正しいのはどれか。

1. 呼吸性アシドーシス

2. 代謝性アルカローシス

3. 共用基準範囲

4. 代謝性アシドーシス

5. 呼吸性アルカローシ

pHの基準値は7.35~7.45と7.4±0.05である。

pH7.35未満をアシドーシス

pH7.45より大きいのをアルカローシスと呼ぶ。

提示されているpHは7.473とpH>7.45のためアルカローシスと分かる。

では原因は分母のPaCO2の呼吸性なのか、分子のHCO3-の代謝性なのかである。

pH上昇しているため、分母のPaCO2(40㎜Hg)が低下するか、分子のHCO3-(24mEq/L)が上昇するかの2択。

分母のPaCO2(40㎜Hg)が低下し、代償として分子のHCO3-(24mEq/L)も低下しているため呼吸性アルカローシスと分かる。

正解5




 
 
 

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